例えばパチンコ機攻略情報詐欺商法がはびこる背景には、デジタル制御しているパチンコ機械のプログラム上に、ミスやバグ(=キズ)が存在していたと言われていることがあります。コンピュータのソフト同様に、人為的なミスが100%ないとはいえません。これを利用することで能動的に大当たりを起こすことができたという神話(都市伝説?)が「貴方だけに提供する情報。」、「特別に会員だけに提供する情報なので、購入するためには100万円必要。」などの勧誘文句に信憑性を与えているのかもしれません。
また、キズの存在だけではなく、パチンコ・パチスロ機のプログラム自体を解析すると称する会社もあります。どのようにすれば、大金を獲得できるのかを事業として分析しているので、外れがないという宣伝です。勧誘した人を実際に会社に来させて、実演する会社もあります。電話で、大当たりしている様子を聞かせる会社もあります。もちろん、これは攻略情報を提供する会社だけでやっていることですので、機械の人為的な操作も可能です。また、電話で聞くだけでは、ホントかどうなのかは見えません。実際の店舗でそのとおりできるかは?です。
中には、購入した情報で実際に金銭的利益を獲得できた人もいらっしゃるかもしれません。しかし、必ず、その情報のとおりに機械を操作すれば、うまくいくのでしょうか。偶然とどのように違うのでしょうか。本当にそのような根拠があれば、雑誌やインターネットで宣伝し、不特定多数の人に販売して情報源を明らかにするよりは、自分でその情報を独占してやったほうが獲得できる金額も利益率も高いのではないでしょうか。
というわけで、パチンコ・パチスロ攻略情報(必勝法)、競馬予想など、これを買って、このとおりやれば確実に金銭的利益を獲得できるなどと宣伝して大金を支払わせる商売は、その情報(機械の操作手順など)の内容に関係なく、違法性があります。販売すること自体が不法行為であり、購入してもその金額を事後的に取り戻すことが法律上可能です。
しかし、法律上の論点と実際に購入者が事業者に支払った代金を取り戻せるかは別の問題です。事業者に返金請求をしても拒絶されたり、代金の支払先であるサラ金・クレジット会社に分割返済をしている人(=被害者)はたくさんいます。
当事務所では、パチンコ・パチスロ攻略法(必勝法)、競馬情報(予想)ほかギャンブル情報被害に対して、被害回復対策に専門的に取り組んでいます。しかし、最初から虚偽とわかっていて商売をする事業者からカネを取り戻すことはとても大変です。途中であきらめずに強い意思を持ち、全額返金を実現するまで、ともに闘っていきましょう。